シュンカの日記

基本的に書きたいことを書いていくスタイル。

大衆の嫉妬心を利用したメディアの報道のあり方について

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ネットが発達してからの話かもしれません。
いわゆる「高学歴の人」・「一流企業に勤める人」・「責任ある職務についている人」のミスや不幸に対して、メディアがやたらと煽り立てるようになっています。

最近の話で言うと、

東大生の強制わいせつ報道や、
gendai.ismedia.jp

電通社員の過労自殺についてですね。
news.tv-asahi.co.jp


当然分かるとは思うけど、同じような類の事故・事件は他にも起きています。

ぼくの身近な例でも、過労自殺してしまった元同僚や、事件を起こして逮捕されてしまった人もいます。

もちろん、その人たちのニュースは全国ネットで報道されたりはしません。

なぜだろうか。


全国ネットで報道されている人たちと、ぼくの身近な人たちとの違いは、「学歴」、「職歴」、「責任」の高さ・大きさの違いにあると思っています。
つまり、大衆の嫉妬を生む要因である「学歴」、「金」、「地位」などに関わっています。


「東大生がわいせつ事件を起こした!」となると、一部の大衆はきっとスッキリするはずなんです。

なぜなら、

  • 一般的に「勝ち組」とされる東大生の人生が転落している様を感じることができるから。
  • 「(学歴という点に置いては)劣っている自分も、この東大生に比べたらマシな人生を送ることができている」と、溜飲を下げることができるから。


電通社員の過労死にしたって同様です。
一流の学歴を持ち、一流企業に勤めている、世間的には「超勝ち組」とされている人が、パワハラ・過労により自殺してしまいました。
「この社員より多くの残業をこなせている俺って、まだマシなんだな。もうちょっと頑張るか」と、(あまり意味のない)比較をして安心感を得る人は一定数いるでしょう。

「せっかくいい学歴を手に入れても、自殺するようなメンタルじゃ社会人としてはダメだよな」
と、(ブラック企業に毒された)歪曲した考えを持つ人もいることでしょう。


こういう人たちにとっては「高学歴の人」や「一流企業に勤める人」の不幸なニュースは一定の需要があり、そしてこういう人達が日本に多く存在し視聴率を獲得できるから、メディアはこぞって「いわゆる一流とされる人」のミスや不幸を取り上げるのでしょう。


正直ぼくにとっては、知らない東大生とか電通社員が起こした事故・事件なんかどうでもよくって、身近な人の逮捕や死のほうが辛い(当たり前だよね)。そして、そういう身近な出来事から過労死問題について考えるようになりました。

もちろんメディアも、社会への問題提起を目的として「わいせつ事件」や「過労死問題」について報道している側面があるのかもしれないけど、ぼくにはメディアが本気で問題提起しているようには思えない。
例えば、

  • 当事者のSNSを漁って、プライベートまで公開する
  • 大学側や企業側を全面的に叩く(もちろん、組織の一部には問題があるだろうけど)

などを見ると、ただ単に大衆の嫉妬心を煽ったり満たしたりして、テレビの視聴率や週刊誌の売上を上げたいようにしか思えない。


こんな偏った報道のやり方をしても、報道側は儲かるだろうが、受け手を不幸にする一方だと思う。

  • 過労死は年々これだけ増えています。○○といった原因が考えられ××といった対策を取る必要があります。
  • 学生による性犯罪がこれだけ増えています。○○といった原因が考えられ××といった対策を取る必要があります。

といったような報道の仕方なら、受け手も能動的に問題について考えることができるでしょう。
(実際問題、ほとんどの大衆にはウケないやり方だとは思うけど)


以上、最近のメディア報道を見て思ったことをツラツラと書いてみました。