こんちは。
プロジェクトに携わっている方なら、必ず一度は議事録を書いたことがあると思います。
ぼくも最近新しいプロジェクトに入って、議事録(という名の雑用)を書く機会が増えてきました。
議事録は意外と誰も読んでくれなかったりして、作成してすぐに役に立つものではないかもしれないけど(ていうか実際ほとんどの議事録は有効活用されていない気もするけど)、「どんなプロセスを経てどんなことが決定したか」を文字に起こして証跡を残しておくことは大切です。
というわけで今回は、議事録をしっかり書くコツというかテクニック的なことを紹介します。
ぼくの最近の議事録ライフの振り返りも兼ねて。
プロジェクトの背景をしっかりと理解する
議事録を任される人は、プロジェクト入りたての人が多いかもしれないです。ぼくも入りたてはよく議事録任されます。
でも、それが議事録作成のネックになります。
なぜなら、まだプロジェクトのことを理解できていなかったり、どんな人間がいるのかもよくわかっていないからです。
発言を全て聞き取ってメモできればいいんだけど、あんまり現実的ではないと思います。
とくに発言者が多いと、とたんにメモが追いつかなくなる。
そうなると、ポイントとなる発言だけ聞き取ってメモする必要が出てきます。
で、ポイントとなる発言と重要でない発言は、プロジェクトの背景などを理解していれば聞き分けることができます。
例えば、「Aチームの進捗に遅れが生じている」という背景を理解していれば、「Aチームの進捗に関する発言」は全てメモするように意識付けできるし、そうじゃない発言は聞き逃してしまっても問題がなくなり、メモ取りに余裕が生まれます。
というわけで、議事録担当になったプロジェクトの新米は、まずはプロジェクト資料を読み込んで、
- 何を目的としたプロジェクトなのか
- メンバーはどんな人がいて、それぞれの立場はどのようなものか
- 現在は何が課題となっているのか
などなど、理解しておくようにしましょう。分からなかったら、分かる人にどんどん聞いてしまいましょう。
議事録を一番うまく書ける人は、プロジェクトを誰よりも理解している人です。これは間違いないです。
だから、プロジェクトマネージャとかに議事録取らせれば、要点を掴んだ議事録が出来上がる(はず!)。
実際問題、プロジェクトを理解しているような上位者ほど会議の主体となるので、議事録は下っ端に回されるんだけどね。
前回議事録を見なおしてから臨む
これも重要ですね。
定例会議や進捗会議だと、前回の議題の延長線上の議題になることが多いでしょう。
そうなると、
- 前回の決定事項はなにか
- 前回までの課題はなにか
- 前回決まったTODO事項はなにか
などを把握していれば(むしろ会議の出席者はみんな把握してないといけないけど)、今回の会議内容もある程度予想がつくし、発言の趣旨も理解しやすいです。
発言者は平気で主語を省略したり、「あれ」とか「それ」とか指示語を使ったりするので、会議の趣旨を理解していないと発言者の正確な意図をつかむことができません。
当然、議事録は会議に出席していない人にも読まれるものなので、主語を補ったり指示語が何を指しているのか明確にする必要があります。
そういう意味でも、前回までの議題を振り返って、今回の議題に対する発言をすぐに理解できるような状態を頭の中に作っておきましょう。
当日配布資料も事前に読んでおく
これも、前回議事録を見なおしておくことと理由はほぼ同じです。
あらかじめ今回の会議の議題をインプットしておくことで、議事録取りに集中できるようになるし、前回議事録のインプットと組み合わせることで会議の展開も予想できるようになるかもしれません。(ぼくはそこまではできていない)
発言者の役職・立場・主張を理解する
会議は大規模なものになればなるほど、多くの会社の人が出席するようになるし、その分メモを取るのも大変になってきます。
そうなると、「発言者がどういう立場で発言しているのか」を理解しておくことがとても重要になります。
例えば、これ以上システムの要件を増やしたくないシステムベンダのマネージャが、クライアント側のシステム部長から「どうしてもこの機能を追加して欲しい」とせがまれている状況を想像してみてください。
マネージャはなんとかシステム部長を説得して、これ以上機能を増やさないように立ちまわるでしょう。逆にシステム部長は立場を利用してマネージャを押し切ろうとするかもしれません。
こういったことが理解できていると、マネージャやシステム部長の発言の意図も汲み取りやすくなり、議事録取りに余裕が生まれます。
まぁ、上の例はとても単純なものですが、発言者の立場や人間関係を理解していると楽になるよ!ってことです。
そんなわけで、事前にプロジェクトの体制資料を読み込んだり、チーム内の上位者にプロジェクトの人間関係について聞いておくとよいでしょう。
まとめ
いかがですか。
たかが議事録ですが、意外と下準備が必要であることが分かると思います。
関係者(ステークホルダ)が多くなればなるほど、議事録作成の難易度も上がります。
でもその分、議事録を通してプロジェクトの状況や課題に向き合う時間が増えるので、議事録を書いているとプロジェクトのことがいろいろと分かってきたりします。
そういう意味で、プロジェクトに入って最初のうちは、どんどん議事録担当を引受けることをオススメします。
で、最初のうちはいろいろわからないことも多いので、下準備をしっかりしようぜ!っていう今回の話でした。
以上!