シュンカの日記

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統計検定2級の出題傾向について

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先日(2016/11)、統計検定2級を受験しました。
合否の結果はまだですが(合格してました @2016/12/20)、せっかく勉強したので出題傾向や分野ごとの対策などを書いていきたいなーと。

今回は、出題傾向を説明します。

統計検定とは?

まずは統計検定ってどんな試験?ってところからです。

「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。
日本統計学会は、中高生・大学生・職業人を対象に、各レベルに応じて体系的に国際通用性のある統計活用能力評価システムを研究開発し、統計検定として資格認定します。

情報元:統計検定とは|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

ちなみに、2級については、

大学基礎課程(1・2年次学部共通)で習得すべきことについて検定を行います。

(1) 現状について問題を発見し,その解決のために収集したデータをもとに,
(2) 仮説の構築と検証を行える統計力と,
(3) 新知見獲得の契機を見出すという統計的問題解決力について試験します。

情報元:統計検定 2級|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

上記統計検定のサイトに載っていますが、合格率はだいたい45%くらいだそうです。

けっこう高いですね。

個人的な所感では、「大学で統計を学んでいる(いた)人にとっては簡単な問題が多いですが、初学者にはちょっと難しいのかな」、という印象です。

世間的にはまだマイナーな資格試験なので、受験している人もある程度統計学の知見を持った人なのだと思ってます。
そうじゃなかったら、「大学基礎課程の知識が要求される試験」でこんなに合格率が高くなるとも思えないしね。

出題傾向

2012/11〜2014/11 の過去問の出題傾向は下表のとおりです。

分類 出題テーマ 2012/11 2013/11 2014/06 2014/11
基礎 平均値/中央値/モード(計算含む) 8 3 4 3 18
分散/標準偏差 0 0 4 0 4
標準誤差 0 0 0 1 1
相関係数 2 2 0 1 5
箱ひげ図 2 1 0 2 5
グラフの作図 0 1 1 2 4
調査法 0 1 0 1 2
その他 1 1 0 0 2
計算 確率計算 1 0 3 2 6
期待値/分散の計算(積分含む) 2 3 2 0 7
条件付き確率 0 1 2 0 3
2標本の分散(プールされた分散) 1 1 1 1 4
分布 正規分布 0 1 1 4 6
ポアソン分布 1 0 0 3 4
2項分布 0 2 0 0 2
正規近似 1 1 0 1 3
一様分布 1 0 0 0 1
推定 信頼区間 4 4 2 4 14
仮設検定 検定基礎(p値、有意水準) 0 1 2 0 3
カイ2乗検定 2 3 3 3 11
t検定 4 5 4 3 16
母分散/母比率の検定 0 0 1 0 1
回帰分析 単回帰分析 4 3 2 3 12
重回帰分析 0 1 0 1 2

※ なるべく重複しないように分類しましたが、問題によっては複数の出題テーマを持つこともあります


出題テーマの上位10位は、下表のとおりです。

順位 出題テーマ 4回分の合計
1位 平均値/中央値/モード(計算含む) 18
2位 t検定 16
3位 信頼区間 14
4位 単回帰分析 12
5位 カイ2乗検定 11
6位 期待値/分散の計算(積分含む 7
7位 正規分布 6
7位 確率計算 6
9位 相関係数 5
9位 箱ひげ図 5

f:id:nukano0522:20161215212951p:plain

ちなみに、上位10位だけで、全体の40%ほどを占めています。

そんなに偏ってないかな〜というイメージですね。

色んなテーマを万遍なく出題しています。

統計検定2級の対策は?

対策ですが、上位10位の出題テーマから考えるに、

  • 平均値/中央値、確率計算といった統計学の基礎中の基礎
  • 正規分布といった有名な分布
  • 区間推定(信頼区間)
  • 仮説検定(t検定、カイ2乗検定)
  • 回帰分析

5つについての理解は合格のためには必須であり、逆に言うと上記を理解していれば普通に合格できます。

実際、正規分布、区間推定、仮説検定などは実務で統計を利用する場合は理解必須なテーマでしょう。

というわけで、今後上記5つについてぼくなりに解説できたらなぁと思っております。


とりあえず今回は以上。