シュンカの日記

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サプライチェーンマネジメントの理論と実践[読書感想]

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こんちは。

最近、製造業のお客さんのプロジェクトに携わるようになったので、サプライチェーンを体系的に学べる本が何かないか探してみて、読んでみました。

サプライチェーンマネジメントの理論と実践 改訂版

サプライチェーンマネジメントの理論と実践 改訂版


今回は「サプライチェーンマネジメントの理論と実践」を読んでみての感想です。

サプライチェーンマネジメントとは?

サプライ・チェーン・マネジメント(英: supply chain management、SCM)、供給連鎖管理とは、物流システムをある1つの企業の内部に限定することなく、複数の企業間で統合的な物流システムを構築し、経営の成果を高めるためのマネジメント手法である。
出典:Wikipedia

企業全体の生産活動のことをサプライチェーンと呼ぶことが多いようです。
サプライチェーンを見直す=会社の生産機能・生産業務を全体的に見直す、といってもいいでしょう。

本書「サプライチェーンマネジメントの理論と実践」の内容

サプライチェーンを構成する各機能(需要予測、販売計画、生産計画、物流計画、在庫管理、原価管理・・・)の基本的な役割と考慮すべきポイントを簡潔にまとめています。

サプライチェーンと銘打ってはいるものの需要予測についても触れているので、サプライチェーン/デマンドチェーンの両方向から生産活動を全体最適化することを指向する本だと思います。
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ただ、各機能については一般的な説明がメインです。
「サプライチェーンが抱える課題を解決する際に着目すべきポイント」を整理することで「実践的だ」としているようですが、その着目すべきポイントも結局一般的な傾向であり、現実にはサプライチェーンには企業特有の要件があったりするので、当然ながら本書の内容をそのまんま実践に生かすことは難しいのではないかと思いました。

ただ、サプライチェーンの基本的なことを知らずに企業固有の課題解決のアプローチを考えることも当然難しいわけで、そういったアプローチを取るための前提知識・ノウハウを本書からは学べます。

本書をオススメする人は?

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ぼくのように、製造業のド素人にはオススメです。
サプライチェーンの構成要素が体系的にキレイにまとめられているので、素人でもすんなりと内容が入ってきます。

また当然ながら、実際に製造業の現場で働いている人にもためになる本だと思います。
現場の仕事をやっていると、どうしても自分の作業や隣接する工程ぐらいしか意識せずに仕事をしているのではないでしょうか。(ぼくもシステム開発やっているときはそんなことが多かったです)

本書は生産活動のあらゆる工程が整理されているので、普段はまったく関わりのない機能・工程についても学ぶことで、全体最適の意識を持つことにつなげることができるかもしれません。
自身の工程についても理解を深められることと思います。

まとめ

以上、読書感想文でした。

こういう知識網羅的な本を読んですぐに実践に役立たせることは難しいかもしれませんが、

  • 業界の基本的な知識を得ることで、円滑なコミュニケーションや精度の高い文書作成が可能になる
  • 難しい問題や企業固有の課題を解決する際の拠り所になる

といったことには貢献するはず。

というわけで、素人でも業界に詳しい人でも得られるものは多いと思います。