「学校では教えてくれないお金の授業」という本を読みました。
- 作者: 山崎元
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/05/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る
サラリーマンも4年目を迎え、「そろそろお金の運用でもすっか~」と思い、
株の口座を開設するまでには至ったレベルのお金・投資に関してはド素人の僕ですが、
非常に読みやすい本でした。
「お金との付き合い方」という心構え的な話から始まり、株・国債・生命保険・FXといった投資・運用の基本的な知識とメリット・デメリットを分かりやすく紹介しています。
経済チックな数式なんかもあまり出てこないので(ちらほら載ってはいるが)、数字が苦手な人も読み進めやすい本です。
印象に残ったことを書く。
「金融マンを信用してはいけない」というスタンス
「客を儲けさせる」のではなく、「客から儲ける」のが金融機関の仕事
本書には、ところどころでこういったフレーズが出現します。
著者自身が多くの金融系の会社で働いてきた実績があるようで、自身の経験からも、
お金の相談を金融機関の人間にしてはいけない と、主張しています。
金融機関の人間を介して薦められる金融商品は手数料が高く(人件費がかかっているので)、基本的に顧客が損するようにできているということみたいです。
(最終的に利益が上がっても、高い手数料によって金融機関側はそれ以上にもっと儲けている、ということ)
実は僕自身、2年ほど前から個人年金保険に加入している実績がありますw
毎月いくらか積み立てていって、次第に金利が積み上がっていって、十数年後には積立額+金利の分だけ増えている、ってやつですね。
最初は貯金のために定期預金口座を開設しようと思ったんだけど、
窓口のお姉さんに「個人年金のほうが利率が高くて、お金をしばらく放置しておくのならお得ですよ」と言われてまんまと契約してしまいました。
そのときは「まぁしばらく使わないから別にいいか」って感じだったけど、本書を読んだ今おもうとバカでしたね・・・。
僕みたいな無知な輩からお金を巻き上げることは、銀行・証券会社・生命保険会社では当たり前のように行われているようです。
まぁ、無理やりお金を預けて使えないようにしたい人 には多少メリットはあるかもしれません。。。
著者的には加入するメリットはゼロみたいですねw
経済的に豊かな生活を手に入れる最も重要なファクターは「稼ぎの多寡」である
らしいです。
こういうお金の本ってあんまり読んだことないけど、
- 株で○○億稼ぐコツ!!!
- FXで月収1000万!!!
みたいな、働かずして儲けるみたいな普通の人なら誰もが憧れるようなことを書いている本が多いのかな?とか勝手に思ってたんだけど、
本書では「どんな仕事についてどれだけ稼ぐか」 が一番重要と主張しています。
例えば、生涯収入5億稼ぐ仕事のやり方をしている人と、非正規などで生涯収入1億にも満たない働き方をしている人とでは、4億円の収入差が出てしまうが、この差は株や不動産投資などではそう簡単に埋められない、という理屈です。
たしかに。。。
そういう意味では、勉強していい大学に入って就職活動有利に進めて給料の高い大手企業に入るってのもそれはそれで筋の通った話のような気がしています。
そして、仕事についた後も自分の人材価値を高めるために、若いうちから
- 仕事ができる能力を伸ばす
- 能力を仕事に活かした実績を積み上げる
ことが重要だと言っています。
まぁ言われたらアタリマエのことですね。
よくまとめサイトでも見かけるフレーズ、、
「サラリーマンが一番ノーリスク・ハイリターン」
って言葉を思い出しました。
貯蓄の習慣が差をつける
経済的に豊かな人生を送るために必要と思われる要素として、
①稼ぎの多寡
②貯蓄の習慣
③不動産
④生命保険
⑤自家用車
⑥お金の運用の巧拙
の6つが挙げられます。
(中略)
上に挙げた6つの要素は、それぞれ与える影響が大きいと思われる順に並べてあります
不動産、生命保険といった投資より、貯蓄の習慣のほうが豊かな人生を送るためには重要みたいです。
本書の例を紹介すると、
1年間で100万円を150万円に増やしたいとなったら、
- こつこつ貯蓄
- 株で50万儲ける
のどっちが楽かってことです。
直感で貯蓄のほうが楽ってわかりますよね、
毎月4万ちょっとためていけばいいだけなので。(ボーナスあればもっとらく)
株で50万儲けるとなると、元手が100万なので年率50%ということになり、これは相当難しいとのことです。
株式投資だけで年間50万儲けようとなると、1000万くらいの元手は必要みたいです。
やっぱり、まずはこつこつサラリーマンして貯金して、それから株なり不動産というのがいいかもしれないですね。
さいごに
他にも、
- マイホームVS賃貸 論争
- 国債、株、為替の基本的な仕組み
- 投資の基本的な考え方・やり方
などが初心者にも分かりやすく解説されています。
お金のことを一から学びたい人にとってはいい感じの入門書ではないかと。
また、完全に個人的な意見ですが、
普段の仕事に意味が見いだせなくても、単純にお金を稼いでうまいこと貯蓄・運用していくことで豊かな人生を目指す、っていう生き方でも全然いいんじゃないかと思えるようになった気がします。
仕事の合間に読んでみると良い息抜きになるかもしれないです。